僕達は透明ーー
好きと気付いた貴方は、もう居なくなる?


そんなことさせやしない。

震える私の腕に優しく触れた手。


「そらちゃん、ゆうに会ってあげて」


ゆうのお母さんだった。


「きっと、ゆうは長くないからっ」


ガラッ


ゆうが、眠るベットに近づけば血色の悪い唇。


急速に下がる鼓動。


ゆうーーーー?



「ゆう、っ、先生、先生ゆう!?」

あたしまでゆうに何も言えてないよ。



私は、部屋を飛び出した。


神様ーーーーー


ゆうにもう一度、会わせてーーーー。






< 33 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop