金持ち犬系後輩に求婚ープロポーズーされました。
私と愉快な仲間たち
「センパイ!おはようございます!」
「センパイ!今日も綺麗ですね!」
「センパイ!荷物持ちますよ!」
「センパイ!お昼ご一緒にどうですか?」
「センパイ!」
「センパイ!」
「センパイ!」
………
「しつっっっっっこい!!!!」
「おーおー、荒ぶってんねー」
「奏芽…お前他人事だとバカにしおって…!!」
「いやぁ、だって、他人事だし?笑」
こっっいつ…!!
人がどれだけ苦労してるか知りもせずに…!
朝家の前に待ち伏せされるわ
5分休憩の度に教室に来るわ
昼休みも片時として離れようとしないわ
「ほんっと迷惑なんだが!!」
「まーまー。落ち着きなさいって。」
「これが落ち着いていられるものか!!」
おかげで息をつく暇もない。
それに何より人の目線が痛い!!怖い!
特に女子!妬みの目線はやめてくれ!
こっちだって好きでやってるわけじゃないんだ!
迷惑なんだ!
「なんか大変そうだな。雪川。」
「うおっ!…って、何だ瀬戸内か。」
「なんだよその反応。笑」
こいつは瀬戸内行(こう)。学級委員でサッカー部部長。クラスのみんなから信頼される好青年…
男女ともに人気があり、たしか去年の人気投票で1位だったな。
……改めて説明すると少女漫画から飛び出してきたようなヤツだな。
因みに行という名前はどこまでも行けるようにとつけられた名前らしい。
親のネーミングセンス中々だな。(誰目線)
「大変そうだと思うならどうにかしてくれ。本当に困っているんだ。」
はぁ、と溜息をつきながら心底うんざり、という雰囲気を醸し出していると、そいつは現れた。
「せーんぱーい!!一緒に帰りましょー!!」
「うげっ」
私は条件反射で瀬戸内の後ろに隠れてしまった。
「うわ、すごい反応速度。どんだけ嫌なの!」
「わっ笑うな!」
奏芽…ケラケラ笑いおって…幼なじみにその反応か!
「まぁまぁ、二人とも。落ち着いてよ。」
瀬戸内…お前だけが頼りだ!
「セーンーパイっ!」
神奈月…もとい榛香くんは瀬戸内という壁を隔てた向こう側まで来ていた。
「センパイ!隠れてないで、ほら帰りますよ!」
榛香くんは私の腕をつかみ、グイグイ、と引っ張ってくる。
まって、ちからつよ!引きずり出される!!
クラスメイトよ!そこで見てないで助けてくれよ!!
そこで瀬戸内が助け舟を出してくれた。
神様…!
「おちつけ神奈月。雪川困ってるだろ?」
「…誰ですかあんた。」
お、おおぅ…敵対心丸出し…怖。
「クラスメイトだよ。君が雪川のこと好きなのは分かってるけど、好きなら、相手を困らせるようなことしちゃダメだろ?」
さ、さすが少女漫画から飛び出してきた男!
「…今バカにしたろ」
「滅相もございません。」
「何言ってるんですか!僕はセンパイのこと困らせたりなんてしてません!ですよね?センパイ!」
に、濁りの無い笑みで!!
「あ、あの…」
「(あの氷雨が気迫負けしてる…だと…!?)」
「困ってるんだよ!少しはこいつの事も考えてやってくれよ。」
い、イケメン…!
「今褒められた気がする!」
「ほざけ。調子乗んな。」
「ひっどお前。俺がせっかく助けてやってんのに。」
てへぺろ(真顔)
「はい?僕は2年間、センパイの事だけを考えてきたんですよ。」
にっ……!
「「2年間!?」」
「おー、一途だなー。ハルカくんは。」
奏芽コノヤロウ。後で覚えてろよ。裏切り者め。
「うわ、悪寒が…」
「さて何故でしょう。」
「身に覚えがない。」
「そーかそんなに私にしばかれたいのか。奏芽はMだなぁ。あはははは。」
「真顔で言うな!怖い!」
あはははは。そんな事ないよォ(((
「っ無視しないで下さいよ!!とにかく、帰りますよ!」
ちょっとした茶番をしている隙に腕を掴まれすごい勢いで引っ張られた。
「うわ、」
当然足は追いつかず、体は後ろへ倒れていく。
やばい。倒れる!
痛みに備えて目を瞑る。
だけど痛みも衝撃も一向に来ず、目を開いてみると、見覚えのある男の子に抱きとめられていた。
「…ひーちゃん、アブナイよ。」
寝起きのような気だるげな声に、視線をあげてみると、
綺麗な紺色の髪に、その長い前髪から片方だけ覗かせている吸い込まれるような赤い瞳が見えた。
「…空良…」
「…おハヨ。ひーちゃん…♪」
「センパイ!今日も綺麗ですね!」
「センパイ!荷物持ちますよ!」
「センパイ!お昼ご一緒にどうですか?」
「センパイ!」
「センパイ!」
「センパイ!」
………
「しつっっっっっこい!!!!」
「おーおー、荒ぶってんねー」
「奏芽…お前他人事だとバカにしおって…!!」
「いやぁ、だって、他人事だし?笑」
こっっいつ…!!
人がどれだけ苦労してるか知りもせずに…!
朝家の前に待ち伏せされるわ
5分休憩の度に教室に来るわ
昼休みも片時として離れようとしないわ
「ほんっと迷惑なんだが!!」
「まーまー。落ち着きなさいって。」
「これが落ち着いていられるものか!!」
おかげで息をつく暇もない。
それに何より人の目線が痛い!!怖い!
特に女子!妬みの目線はやめてくれ!
こっちだって好きでやってるわけじゃないんだ!
迷惑なんだ!
「なんか大変そうだな。雪川。」
「うおっ!…って、何だ瀬戸内か。」
「なんだよその反応。笑」
こいつは瀬戸内行(こう)。学級委員でサッカー部部長。クラスのみんなから信頼される好青年…
男女ともに人気があり、たしか去年の人気投票で1位だったな。
……改めて説明すると少女漫画から飛び出してきたようなヤツだな。
因みに行という名前はどこまでも行けるようにとつけられた名前らしい。
親のネーミングセンス中々だな。(誰目線)
「大変そうだと思うならどうにかしてくれ。本当に困っているんだ。」
はぁ、と溜息をつきながら心底うんざり、という雰囲気を醸し出していると、そいつは現れた。
「せーんぱーい!!一緒に帰りましょー!!」
「うげっ」
私は条件反射で瀬戸内の後ろに隠れてしまった。
「うわ、すごい反応速度。どんだけ嫌なの!」
「わっ笑うな!」
奏芽…ケラケラ笑いおって…幼なじみにその反応か!
「まぁまぁ、二人とも。落ち着いてよ。」
瀬戸内…お前だけが頼りだ!
「セーンーパイっ!」
神奈月…もとい榛香くんは瀬戸内という壁を隔てた向こう側まで来ていた。
「センパイ!隠れてないで、ほら帰りますよ!」
榛香くんは私の腕をつかみ、グイグイ、と引っ張ってくる。
まって、ちからつよ!引きずり出される!!
クラスメイトよ!そこで見てないで助けてくれよ!!
そこで瀬戸内が助け舟を出してくれた。
神様…!
「おちつけ神奈月。雪川困ってるだろ?」
「…誰ですかあんた。」
お、おおぅ…敵対心丸出し…怖。
「クラスメイトだよ。君が雪川のこと好きなのは分かってるけど、好きなら、相手を困らせるようなことしちゃダメだろ?」
さ、さすが少女漫画から飛び出してきた男!
「…今バカにしたろ」
「滅相もございません。」
「何言ってるんですか!僕はセンパイのこと困らせたりなんてしてません!ですよね?センパイ!」
に、濁りの無い笑みで!!
「あ、あの…」
「(あの氷雨が気迫負けしてる…だと…!?)」
「困ってるんだよ!少しはこいつの事も考えてやってくれよ。」
い、イケメン…!
「今褒められた気がする!」
「ほざけ。調子乗んな。」
「ひっどお前。俺がせっかく助けてやってんのに。」
てへぺろ(真顔)
「はい?僕は2年間、センパイの事だけを考えてきたんですよ。」
にっ……!
「「2年間!?」」
「おー、一途だなー。ハルカくんは。」
奏芽コノヤロウ。後で覚えてろよ。裏切り者め。
「うわ、悪寒が…」
「さて何故でしょう。」
「身に覚えがない。」
「そーかそんなに私にしばかれたいのか。奏芽はMだなぁ。あはははは。」
「真顔で言うな!怖い!」
あはははは。そんな事ないよォ(((
「っ無視しないで下さいよ!!とにかく、帰りますよ!」
ちょっとした茶番をしている隙に腕を掴まれすごい勢いで引っ張られた。
「うわ、」
当然足は追いつかず、体は後ろへ倒れていく。
やばい。倒れる!
痛みに備えて目を瞑る。
だけど痛みも衝撃も一向に来ず、目を開いてみると、見覚えのある男の子に抱きとめられていた。
「…ひーちゃん、アブナイよ。」
寝起きのような気だるげな声に、視線をあげてみると、
綺麗な紺色の髪に、その長い前髪から片方だけ覗かせている吸い込まれるような赤い瞳が見えた。
「…空良…」
「…おハヨ。ひーちゃん…♪」