イケメンエリートは愛妻の下僕になりたがる



「でも、何でトオルさんが、ジェイクハミルトンの事を調べてるんですか?」


俺は明智君の鋭い質問に少しだけ目が泳いでしまった。
この手の切れきれの人間は、洞察力も人一倍研ぎ澄ませている。

俺にとって目の上のたんこぶ的な究極のウィークポイントでもある加恋の事は、何があっても知られたくない。


「今、取引をしているクライアントにちょっと質問されてね。
株主なのか何なのかはよく知らないけど。

じゃ、そのジェイクハミルトン関連で、何か悪い噂とかはないか?

というより、そのジェイクは一体何歳になるんだ?」


明智君はしたり顔で悪い笑みを浮かべた。


「この情報がクライアントさんにとって必要かどうかは分かりませんが、彼はファッション業界一の色男だそうです。

年齢もまだ40代前半で、ハリウッドスターにだってなれるほどの美男子だという噂です。

そして、彼に見初められたモデルは必ず成功する。
そういう逸話もあるそうです」



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