イケメンエリートは愛妻の下僕になりたがる


一体全体、町田トレーナーの話はどうなったのか…?
トオルさんの甘美なキスのせいで、私自身も何だかどうでもくなった感があった。

テーブルいっぱいに並べられたスィーツの品数の多さに圧倒されながらも、甘い物が大好きな私はそれをパクパク食べている。

でも、最近、胃の調子が悪い。
元々、胃腸が弱い私にとってはいつもの事なのだが、でも、最近の症状は明らかに何かが違っていた。


「トオルさん、ちょっとトイレに行ってきます」


個室を出たすぐの場所に、可愛らしい内装のレストルームがあったのを覚えていた。
私は、その花柄模様のメルヘンチックなトイレへ駆け込んだ。

…胃がムカムカして苦しい。
私は、せっかく美味しくいただいたたくさんのスィーツを全部戻してしまった。

そして、トイレの隣にあるレストルームで少しだけ休憩を取った。
休憩をしながら考える。
この胃のむかつきはもしや妊娠じゃないかと…

確かに生理もまだ来ていない。

でも、この生理だって、私にはあてにならなかった。
だって、極度の生理不順で高校生の頃は病院に通っていたくらいだから。




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