誘惑前夜~極あま弁護士の溺愛ルームシェア~
返事がきたことにはホッとしたが、体調を崩したというのは心配だった。
(大丈夫かな……無理してないかな)
とりあえず駅前のビジネスホテルに泊まっていることを告げると、徒歩圏内のコーヒーショップを指定された。
時間は約二時間後だ。チェックアウトしてからで十分間に合う距離である。
「よし……」
ほっとすると同時に、少しお腹が空いてきた。
昨日はとても物を食べる気にはならなかったのだが、これも少し気分が持ち直してきた証拠だろう。
「とりあえず、朝ご飯食べよう」
ホテルの一階にカフェが併設されていたはずだ。小春はバッグを持って、元気よく部屋を飛び出していた。
そして待ち合わせのコーヒーショップに、時間通り向かうと、ガラスの窓越しに先に着いている美保の姿を発見した。
小春はガラスを軽く外からノックする。