明治蜜恋ロマン~御曹司は初心な新妻を溺愛する~
「あぁ。実は俺、本が好きすぎて家にいるときも本ばかり読んでいたら、奥さんに愛想尽かされて。今はひとり身なんだ。料理してもまずくてね」
はっきり『まずい』と言うのでプッと噴き出す。
「あっ、あの……。実は私も最近ひとり身になりまして」
「なんだ、そうだったのか。これは似た者同士、よろしくね」
彼が差し出した大きな手を握ると、ニコッと笑った。
二階の部屋は居間のほかに二部屋。
そのうちの六畳の部屋を貸してくれるという。
ほとんど荷物もない私には十分な広さだ。
「早速ですが、お掃除をさせていただいても?」
貸本屋の仕事は明日からでいいと言われたのでそう提案すると、彼はバツの悪い顔をしてふすまを開く。
「あ……」
彼の部屋は布団が敷きっぱなしで、本が散乱していた。
「ごめん、ちょっと片付ける」
「私やりますから。店番もありますよね」
本当に本が好きなんだろうな。
はっきり『まずい』と言うのでプッと噴き出す。
「あっ、あの……。実は私も最近ひとり身になりまして」
「なんだ、そうだったのか。これは似た者同士、よろしくね」
彼が差し出した大きな手を握ると、ニコッと笑った。
二階の部屋は居間のほかに二部屋。
そのうちの六畳の部屋を貸してくれるという。
ほとんど荷物もない私には十分な広さだ。
「早速ですが、お掃除をさせていただいても?」
貸本屋の仕事は明日からでいいと言われたのでそう提案すると、彼はバツの悪い顔をしてふすまを開く。
「あ……」
彼の部屋は布団が敷きっぱなしで、本が散乱していた。
「ごめん、ちょっと片付ける」
「私やりますから。店番もありますよね」
本当に本が好きなんだろうな。