キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
第4章
あれって告白だったの?
夏の熱い日差しとは別世界の、エアコンが寒いくらいに効いた部屋の中。ひんやりとした空気が少しだけモヤモヤした頭の中を静めてくれる。
のにっ‼‼
「リピートアフターミー、アズサは俺のものだー‼‼」
「「イエーイ」」
マイクで拡張されたカエデの声と、それ以上に盛り上がるツバキとサクラの声。
カラオケBox内に異常なまでに響き渡る三人の声が今は正直 ……ウザイ。
「ちょっとアズサ。いつまで凹んでるの~?」
陽亮の爆弾発言から、まだたった30分足らず。もう少し、そっとしておいて下さい。
だいたい、さっきまでは私の気持ちをわかってくれてたと思っていたツバキとサクラまでハイテンション。
カエデはこの状況が楽しくて仕方ない様子で、二人以上に盛り上がっている。
ったく。
私の身にもなってくれ。
カエデを恨めしそうに見つめてみる。
「でもさ、あれって告白だったのかな?」
サクラが腕組みをしながら、少し小首を傾げて呟いた。