キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
「アハハ!アズサ暑いよ~。
とにかくさ、陽亮君がどうしたいかがわかるまでは、あんまり考えないでおこ?」


ウン、ウンと頷きながら、少し涙の出そうな目をギュッとつむる。


「お~い、そこの怪しい二人‼私の歌聞いてた?」


こんな狭い空間で声が聞こえない訳はないのに、わざわざマイクを使うツバキの声が部屋の空気を響かせる。


「聞いてない!サクラとの愛を深め合ってるんだから邪魔しないで~」


ベッと舌を出しながら言うと、カエデの猛反撃。


「おいっ‼アタシらが、せっかくアズサを元気付けようと言う心遣いに愛を感じないのか!?」


どこをどう見たら、心遣いを感じられるというんだい?


「さっきね。カエデがツバキはきっと陽亮君の発言で落ち込んでるかもしれないから、とにかく盛り上げて忘れさせようって提案したんだよ」


ニッコリ天使の微笑みでサクラが教えてくれる。
< 106 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop