キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
いつもの様に、部屋で一人黙々と腹筋をしているとスマホから鳩の鳴き声。

ポッポー、ポッポー……

外で鳴ると恥ずかしいんだけど、可愛くて他のに変えられないでいる。


ディスプレイには見知らぬ番号が表示されていたから、迷惑電話か何かかと思い無視しようかと思ったけれど……

ポッポー、ポッポー…………

なかなか鳴り止まない鳩。


誰か番号変えたのかなぁ?と思いながら仕方なしに電話に出ることにした。



「もっし~」

『あ、やっと出た』


ン!!?聞き覚えのある声……
これってまさか――


「陽亮!?

よ……な……し……」


陽亮が何で知ってるの?
こう言いたいんだけど、陽亮からの突然の電話で頭が混乱して上手く喋れない。


フローリングの床に座り込み、ミネラルウォーターのペットボトルを手にして自分を落ち着けようと水を口に含む。


『だってアズと話したかったから』


ブフーー‼
水なんか飲むんじゃなかった。吹き出した水が床や服を濡らす。


『アズ、聞いてる?』
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