キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
スマホを肩で挟みながら、タオルで濡れた部分を拭く。


「聞いてる……聞いてるけど、こっちが聞きたいよ!なんで陽亮が私の番号知ってるの!?」

『まだ気付かない?』


何がじゃい!!?

あり?そういえば………
混乱しきった思考をフル回転させ、過去の事を思い返してみる。

あ゙っ。あの時かい!?


『気付いた?そっ。あれはアズのスマホから俺のスマホにかけてました‼ちなみにメルアドも知ってるよ』


迂闊だった。
あの時は、数学のテストの事で頭がいっぱいでそれ所じゃなかったから深く考えてる余裕もなかったし……。


『それより、夏休みの予定ある?会いたいんだけど』


それよりって、オイッ‼‼
私に断りもなく、私の番号を自分のスマホに登録しておいてそれよりって事はないんじゃ……

それに、昼間みんなの前であんな事を言っておいて、もっと他に言う事があるんじゃないの?


だんだん陽亮の身勝手な言動に腹が立って来た。


「おあいにくさまっ‼夏休みは予定ギッシリです」
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