キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
『凄く綺麗だよ、アズ。真っ白で綺麗な……まな板』

なっ……!?
見ると、私の胸は本物のまな板が張り付けられている。

まっ・まっ・ま――……




「マナイタ~~~~‼‼」


バタバタバタ――……ガチャッ

「何事!!?」


ママが片手にフライパン、もう片手にはオタマといったベタな格好で私の部屋に飛び込んできた。


ゆ……夢かぁ~~。


「なんでもないよ、ゴメンね驚かせて」


ヘラリと笑いごまかす。
あんな夢を見ていただなんてさすがに言えない。


「もうっ、ビックリするじゃない。まな板だなんて寝言を言うなんてどんな夢見てるんだか……」


ぶつぶつ言いながら部屋からママが出ていく姿を見送り、パジャマの中を見てみる。


ホッ、良かった。まな板付いてない

まな板程は酷くはないけれど、膨らみの大きいとは言えない自分の胸を見て安心する。それにしても、なんつー夢を見るんだ私ってば。


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