キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて



学校に到着すると、すぐに目に入って来たのは満開の桜並木。


校庭に沿って植えられた桜の木々達は、校門から少し離れた場所から校舎の手前まで所狭しと植えられている。

それでも見た目の悪さはなく、とても美しく咲き誇り、綺麗に一直線に並べられていた。



今年は遅咲きだったから桜の花は入学式まで散る事は無く、まだ蕾の状態にある花もありそれがまた美しく見せている。


中学校にも植えられていた桜。

三年間見慣れてたはずだけれど、この高校の桜はまた違った美しさを見せていた。



自転車置き場に自転車をとめて、桜並木の下を歩きながら校舎の入り口に向かう。
まだ時間が早い事もあってか、生徒の数もまばらでちらほらとしかいない。


行き交う穏やかな波に身を任せ、歩調は自然とゆっくりとなる。



辺りを見渡すと私のような新入生ばかりではないのに気が付く。数人の先生や、入学式の準備で来ているであろう先輩らしき人達の姿が見られた。

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