キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
私はまた一人ぼっちのシートに寝転び、空を見上げた。大きな雲が流れる風によりどんどん形を変えて行き、夏の空模様を彩る。


コロンと向きを変えると、砂浜と道路を結ぶ階段の真ん中で陽亮が体操座りをし、その横で慰めるように陽亮の肩に手を置く和希君の姿が見えた。


遠目ではわからない陽亮の頬は、私がぶった痕の手形がついているかもしれない。

でも、全く悪いとは思わないんだから‼


一瞬、陽亮と目が合った(ように思う)。
でも私はそれを思い切りフンと顔をそらし、まだ怒っている事をアピールする。



少し間を置いてからもう一度陽亮を見ると、更に縮こまっている姿が可笑しかった。けれど陽亮に反省して欲しくて笑いを飲み込み、陽亮とは反対方向に向きを変えた。


一向に海へ入る気が湧かず暑さで奪われた体力が眠りを誘い、照らす太陽が与える紫外線が気になりつつも目を閉じれば睡魔に逆らう事が出来ない。


少しだけ――

そう思い、睡魔と闘う事を諦めてウトウトと自分の腕を枕にして、本格的に寝る体制に入った。
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