キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
「……サ、アズサってば‼」
う~ん、もう少し寝かせてよ。
「もう少しじゃないって‼そろそろ帰るよ!」
帰る!?どこへ?
…………
……
ガバッ‼
辺りを見渡すと日が傾きかけていて、沢山の人だかりが今はまばらにしかいない。
「やっと起きた?」
怒ったような呆れたような顔のカエデと、完全に呆れ顔のツバキ、微笑んでいるサクラの顔が覗き込んでいる。
「今何時!?ってか私そんなに寝てたの?」
「熟睡してましたっ」
子供を叱る口調でカエデが腰に手を当てている。
「ヤバイ‼私日焼け止め塗り直してない!」
遊びはぐれた事より、シミ・ソバカスの元の日焼けが今は第一優先事項の私。
なんで早く起こしてくれないの~~
「日焼けがなんだって?」
いつの間にか置かれたカラフルなパラソルを手でポンと触り、ツバキが今度はイジワルく笑っている。
あれ?パラソルなんて誰か持ってきてたっけ?まぁ、どちらにせよ気がきく事してくれるじゃん。
「ありがと~、パラソル置いてくれたんだ‼しかも二つも」
誰が置いたかわからなかったから三人の顔を見渡してお礼を言うと、何やらみんなの顔が変だ。