キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて

それは恋と言う名の病




海へ行ってから数日。

サクラは予定通り親戚の家へ行き、カエデとツバキは彼氏と遊んだりしていてなかなか一緒に遊べない日々が続いた。


陽亮からは連絡は無く、それが安心したような寂しいような複雑な想いが交差して、蒸し暑い気候を一層鬱蒼とした気分にさせた。


それでも課題や休みの間に済ませておきたい用事で忙しく過ごしていると、少しずつ陽亮が私の中から消えていく――……

そう思っていたのに、海での出来事はなかなかしぶとく心の中に居座っていた。



一人でいると余計な事まで考えてしまって、もやもやとした物が消えなくて誰かに聞いて欲しい。

そんな事を考えていた夏休みが終わる間近、サクラからメールが届いた。



【ただいま~、帰ってきたよ‼もし暇なら明日遊ばない?ツバキとカエデはオッケーだって】


可愛らしい絵文字に彩られたメールが、久々に感じる喜びとタイミングの良さに感動してしまう。

私はすぐにOKの返信をし、明日みんなに話せばきっと心が軽くなるに違いないと思い、眠る前もあれこれ考えず眠りにつく事が出来た。
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