キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
アカリの鋭い視線が私からサクラに移動する。

ただでさえこの刺さるようなアカリの雰囲気に怯え、小さい身体をもっと縮こめていたのに睨まれた事で更に小さくなった。


「賢也を振ったらしいじゃん」


賢也って確かサクラに一学期の初めの頃に告白をした同じクラスの男の子。

サクラはもちろん、あまり話した事がない相手であった為に振ったとかなり経ってから聞いた。


アカリは横にいたアカリといつも一緒にいるギャル友達のマイカを見てからもう一度サクラを睨む。


「マイカはね、賢也のことがずっと好きだったんだよ‼それを振るなんてどういうつもり!?」


は!?何それ?
言い掛かりもいいとこだよ。


「じゃあサクラが好きでもない相手と付き合えっての?付き合ったら付き合ったで文句言うんじゃないの?」


今まで何とか堪えていたツバキが的確な指摘をする。

そりゃそうだ。付き合ったら余計に何か言われそうなものだ。
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