キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて

「ごちゃごちゃ言うんじゃないわよっ‼賢也傷つけるなんて許さない‼」


マイカが怒りと嫉妬の色を顔に浮かべサクラに詰め寄る。

サクラは泣きそうな顔で私にしがみつき、その手が小さく震えていた。私はその手に自分の手を重ね、ポンポンと叩き安心させる。


アカリもマイカと並び、私の前に詰め寄り威嚇する猫みたいに毛が逆立っているようにも見えた。


私は自分だけが何か言われるのは許せる。でもこんな風にサクラまで怯えさせるのは許せない。


サクラの手をそっと私から離し立ち上がる。と同時にツバキとカエデまでもが立ち上がったのが目の端に映る。


「な……何よ」


アカリは明らかに怯んだ。

それもそのはず。私たち三人はアカリよりも背が高く、そんな私たちが一斉に立ち上がり怒りオーラを放てばいくら気の強い子だって恐いに決まっている。



「と……とにかく、これ以上いい気になったら許さないからね‼」


アカリとマイカも多勢に無勢と諦めたらしく、拍子抜けするほどあっさり身を翻し去って行った。