キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
厳しい表情ではあったけど、徳山先生の目は優しく微笑んでいるように見えた。

頭に血が昇り、記憶中枢さえ麻痺してしまった私が叫んだ言葉で徳山先生もアカリたちが悪いのはわかっているみたい。


何を言ったか覚えていないけれど、教室にいたほぼ全員に理解してもらえてたのが徳山先生から伝わってきた。


カエデとツバキがお叱りを受けずに済んで、胸を撫で下ろしサクラと共に着替える為に教室を出た。



アカリたちと同じ部屋で着替えるのは避けたいから、またトイレへと逆戻り。
さっきまで私たちがいたから、アカリとマイカがいないのは当然でこの場所を選んだ。


「アズサが来なかったら、きっとずっと泣いてたよ」


制服を脱ぎジャージの袖に腕を通しながらサクラが呟く。


「ホントにホントにありがとう」


心からの感謝がサクラから伝わって来て、たいした事してないのにそんな風に言われると照れ臭い。

ユカちゃんから借りたタオルでサクラの頭の水分をガシガシ拭き取り照れを隠した。


「痛いよアズサー」


照れ隠しに気付いてるだろうサクラは、私が何も答えないのを突っ込まなかった。


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