キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
カエデとツバキの喧嘩以来どちらとも帰るのを躊躇い、サクラは一人で帰っていた。

方向の違う私も、もちろん帰りは別行動。


放課後、集まりみんなで話してから帰る恒例行事も今はお休みだ。だからサクラと話をするのにはちょうどいい機会だったから、一人帰ろうとするサクラを呼び止め仲直りさせる計画を立てた。


結局その日は何もいい考えが浮かばず、教室から出ることになった。

出る時、まだ残っていた陽亮とその友達に声をかけられ、廊下を歩いている間にサクラが何気なしに聞いてきた。


「陽亮君と何かあった?」

「なんで?」

「何となく」


この三日間、サクラも二人の事で元気がなかったけれど、この時ばかりは何故か嬉しそうな表情。

サクラは鋭いところあるからな。微妙な変化もすぐに気付き、サクラには嘘はつけない。


出来たらみんなに話したいからサクラにもまだ言ってない。言おうか迷っていると、サクラがまた思い出したように話し出し言うタイミングを逃してしまった。
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