キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて

*****

「じゃあ夏休み同様羽目外し過ぎるなよ‼クリスマスベビーはシャレにならないからなー」


徳山先生……。二学期の締め括りの挨拶は本当にそれでいいんですか?
誰も何も言わないから当たり前になってるけど、誰か突っ込もうよ。


徳山先生はそれだけ言うと足早に教室を出て行った。

何日か前に今日から彼女と旅行に行くと漏らしていたっけ。怖いといいつつなんだかんだとうまくいってるみたい。



「じゃあうちらも行こっか」


騒がしいクラスの中、すでに帰り支度を済ませたサクラたちが私を急かす。


終業式が半日で終わるので遊びに行く約束をしてたから、今日は自分の自転車で来ていた。


埃が被ったマイカーは久々の出番を待っていたみたいで朝は嬉しそうに音を奏でていたっけ。

……サビつかせてごめんなさい。


「明日朝10時だから忘れんなよ」


囲むサクラたちの後ろから顔を覗かせ陽亮が釘を刺す。

私が頷くのを満足そうに笑いながら、陽亮も友達と遊ぶのか数人の男の子と連れ立って出て行った。
< 184 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop