キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
入ると既に三人掛けのソファーは埋まり居場所がなく、仕方なしにフローリングの床に座る。


腰を落ち着かせたところでパパ登場。
パパもお客であるサクラたちを床に座らせるなんて出来ず、テーブルを挟んだ私の向こう側に腰を降ろした。


「コホンッ。アズサ、友達が来てるからと言ってパパは容赦はしないぞ」


と言いつつも、幾分かは優しい口調。


「私だってまだ怒ってるんだから」


パパと私の静かな言い争いを見守る三人。
ツバキだけはスマホをいじってたけど、耳はこちらに向け話の流れを冷静そうに読む。


「熱いから気をつけてね」とママが四つの湯気の立つ甘い香がするココア入りのマグカップを置く。置いたらママも少し離れた場所の床にペタンと座りこんだ。


「だいたい高校生で付き合うだの何だの早過ぎる‼断じてパパは許さんぞ‼」

「あらパパ。私と付き合い始めたのだって高校生だったじゃない」


遠くから効き目のある一発目をまずママが打ち込む。


「うぐぐ……」


効いてます、このジャブは。
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