キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
「そうですよ、おじさん。アズサの選んだ男の子を信用しないなんてひど過ぎます‼」


ツバキもまた言い終わると両手に顔を埋め泣き出した。カエデもそれに便乗してツバキの肩を借り泣き出す。


「なにも泣かなくても」


眉毛を下げ、すっかり戦闘意欲を折られたパパ。


「パパ……お願い」


駄目押しで涙目で訴えかける。
パパはほとほと困り顔で、ママに救いを求めようと視線だけ投げた。


「パパ。アズサの為にみんないらしてくれて、アズサと陽亮君の為に涙まで流してくれてるのに、まだダメだとは言わないわよ、ね?」


言葉だけなら優しく理解あるママだけど、バックには冷たい冷気を放ち、パパはブルッと身体を震わせる。



「わかったわかった‼許すから泣き止んでくれ」


本気泣きのサクラはしゃくり上げながらも涙を指で拭いパパに微笑む。そして嘘泣き組はまだ手の中に顔を埋めたまま。


「許すだけじゃダメです。陽亮君を受け入れてくれなきゃ」

「も、もちろんだよ。だからツバキちゃんたちも泣き止んで」


涙を拭うフリだけして顔をあげ『ありがとうございます』と言いながら微笑みを向けると、ようやくパパはホッとため息をついた。
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