キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
終礼が終わり、まだ日の高い中バラバラと帰って行く生徒たち。

クラスで打ち上げする程は固まって仲が良くはなかったから、各々で打ち上げ等をするらしい。


「アズはこの後どうする?予定あんの?」


机の中の整理を先に終えた陽亮が私の片付けを手伝ってくれている。


「たぶんサクラたちと恒例行事。陽亮は?」

「えー!?俺はアズとどこか行こうと思ってたんだけどな……」


シュンと無い尻尾が下がったように見える陽亮。可愛いけど、どう対処したらいいのか恋愛初心者の私にはオロオロするしか出来ない。


「プッ」

「ヘ?」

「屁じゃねーよ‼ウソウソ。楽しんで来いよ。そのかわり春休みは泊りで家来いよ」


ポンッと頭を軽く叩き、陽亮は先に教室を出ていってしまった。


おおおお泊りー!?ってもしやアレ?

アレしかないよね!!?



「アズサ用意出来た?アズサ、アーズサ?」


サクラの声も耳に入らず、ボンッと爆発を起こす頭。

放心状態の私はデジャヴの如くずりずりとカエデやツバキに引きずられ、カラオケBOXへと連行された。


私成長ナシーー?
< 214 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop