キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
ガチャッと開けられた扉の奥に立っていたのは、フリルのきいたワンピースに真っ白なフリフリのエプロンを着た可愛らしい女の人。

フワリと揺れる髪を横に一つに束ね、大きな二重の目で見つめている。


「アズサちゃんよね?いらっしゃい」


ニッコリ微笑み私を招きいれる。

陽亮、お姉さんいたんだ。しかもこんな美人の。


見惚れるくらいのまばゆいオーラに引き寄せられ、ふらりとした足取りで中へ入った。

中は見た目と違い、シックで大人な雰囲気。アンティークな靴箱が入口の横に置かれ、クリーム色の絨毯が敷かれている。


真正面の二枚扉がカチャリと音を鳴らし、陽亮が姿を現した。


「陽、アズサちゃん来たわよ」


髪をフワリと靡かせ、美人お姉さんが振り向く。


「部屋連れてくから、オフクロ入ってくんなよ」


今なんと?
オフクロ…………ってお母様!?

プクッと頬を膨らませ、拗ねてみせるこの女性。


「えー、私もアズサちゃんと仲良くしたい」


陽亮のお母さんには絶対見えない若さで、私を横目で見る。
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