キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
廊下の突き当たりの階段を登って行くと、三階の陽亮の部屋がある。

茶色いドアを開けるとシンプルな空間が広がり、薄いクリーム色の壁にグレーのセミダブルのベッドが窓際に置かれていた。


大きなコンポと白のテーブルに置かれたパソコン。本棚にはメンズ雑誌が数冊と分厚い外国語が並ぶ本。

たったこれだけ。


男の子の部屋に入るのは初めてだけど、もっとごちゃごちゃしてると想像してたのに、私の部屋よりよっぽど片付けられている。


「てきとーに座って」

「あっ……うん」


きょどる私を促すけれど、広い空間は居心地が悪い。

陽亮が先に進み、ベッドに座るとポンッと横を叩き私を誘う。てきとーと言いつつ、ここに来てと言われ、怖ず怖ずと進みちょこんと小さく座った。


「んなに緊張しなくてもすぐには襲わないって」


笑う陽亮から、おでこにキスが降る。


「うきゃ」
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