キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
事情を話せるはずもなく、ごまかすのが大変だった。少し和んだ私たちはたわいもない話をして過ごす。


「陽亮はあのお店継ぐの?」

「んー、まあそのつもり。まだ決めたわけじゃないけど」

「じゃあ、陽亮も料理出来るの?」

「料理?ぼちぼちな」

「ホント!?何作れるの?」

「プッ……」

「なっ何?」

「さっきからアズ質問責めだなって」


陽亮の意外な一面を見れて嬉しくてついつい目を輝かせてしまう。そんな私をまたあの優しい瞳で見つめる。


「まっ、将来なんて決めてないけど、アズとなら何でも出来そうだけど」


私の髪に指を絡ませにっこり微笑む。

言われた意味が届くと真っ赤になるのを感じて息を飲んだ。


「意味わかる?」


少し間を置きこくこくっと大きく顔を上下させるのが精一杯なくらい感動した。

どうしよう……泣きそうかも。



窓から差し込むオレンジ色の光を纏った陽亮が私を抱き寄せる。

髪にキスして愛おしそうに何度も何度もキスが降り注ぎ、ベッドに身体を寄せ合い埋めた。
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