キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
器用に服を脱がせ纏うのはオレンジ色の光だけ。胸に顔を埋める陽亮の髪を撫でる。


「アズの心臓スゲー音」


見上げられると恥ずかしくてまた泣きそうになる。幸せ過ぎても涙は出てくるんだ……


敏感になった部分に指を埋められると身体が熱くて自然と声が漏れる。


「‥‥んあっ‼陽、亮」


荒い息が首筋を掠め、全身を陽亮の指が這う。深いキスを繰り返すと、陽亮を近くに感じて緊張した。


「アズ、力抜いて」

「ムリだ……よ」


痛みで濡れる瞳をペロッと陽亮が舐めとってくれる。


「ゆっくり深呼吸して」


ゴクリと息を飲みスーハー、スーハーと言われた通りに繰り返す。


「……ッッ‼‼」


一気に押し込められた痛みで思わず陽亮の背中を引っかいてしまい、陽亮も少しだけ顔を歪めた。

ごめんと謝りたいのに息が出来なくて苦しい。


「ごめん……少しだけ我慢して」


頭を撫でられると安心して眼をつむり涙を零しながら頷く。





16歳の春。

私は一つ大人になった。

< 224 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop