キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
「ただいまー」

「「「おじゃましまーす」」」


少し疲れ気味の私と元気な三人の声に、オタマ片手にベタなママがキッチンから顔を出す。


「まあ、わざわざ送ってくれたの?」


なんでも話せる仲のママにも今回のお泊りは秘密にしてある。娘のロストバージンの話はさすがのママも顔をしかめるのが想像出来たから。


「アズサ、家に来るの初めてなので迷うといけないんで」


ニッコリとサクラはフォローを入れ、私も怪しまれる前にみんなを部屋に通す。


トントン
タンタン
トコトコ
ダンダン

ばらばらの足音を奏で二階の自室のドアを開ける。


「へー、ここがアズサの部屋かー」


ぬいぐるみを抱き上げ胸に抱き、クッションに腰掛けるカエデ。続き、サクラとツバキはベッドに腰掛けた。


「……で、ご用件は?」


聞きたくないけど聞かなきゃ始まらない。
腹をくくり恐る恐る聞く。


「実は見せたいものがあってね」

「見せたいもの?」
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