キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
やっぱりか‼

私の背中を自分の髪の毛の先でチクチクと刺しているカエデ。


「ちょ……何やってるの!?」

「気付くの遅いし‼それよりさ~、せっかく一緒に来たんだからアレやらなきゃね」


ワクワクした顔で言われても、アレが何なのかが全くわからないんですが……


「いいから来て‼サクラも行くよー」


手を引っ張られ浴槽を出る。
シャワーや水道がある身体を洗う場所に並べられた木で出来た小さな椅子に促されるまま座る。

隣にサクラ、カエデに挟まれて座るとカエデの意図が見えてきた。


「右向けー右‼」


軍隊のようにピシャっと右に向けば、サクラの小さくて白い背中が見えた。

並んでゴシゴシって一人っ子の私は憧れのシチュエーション。タオルにボディーソープを付け、泡立ててからサクラの背中をごしごしと擦る。


「痛かったら言ってね」

「大丈夫!きもちいー」

「カエデ、もうちょい弱く‼」


肩から見えるカエデが洗った部分が真っ赤になってる。

チクショー 、覚えてろよ‼
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