キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
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ドカッと脚に強い衝撃が走り、痛みで跳び起きる。寝ぼけているのと睡眠不足で何が起こったか理解出来ない。
キョロキョロと辺りを見渡し、痛みの原因を探るとカエデの片脚が私の脚に乗っている。
んも~!寝相悪すぎ‼
半身を起き上がらせ、カエデの脚をどけてもう一度布団に潜り込む。
壁に掛かった時計を見ると6時を指していた。もうすぐ卒業式が始まるんだ……
眠りについたのが4時を回った頃だったのに、眠っているみんなの顔を見ていると眠るのが勿体なく感じる。
ジリリリリ……
目覚ましがけたたましく鳴り響き、三人がビクッと身体を跳ね上がらせた。
「……おあよ」
サクラが1番始めに目を覚まし、すでに起きていた私に気付き目を擦りながらムクッと身体を起こす。
「おあよ。サクラ頭凄いことになってるよ」
フワフワした毛質特有の鳥の巣頭のサクラは、手で少し撫でてすぐに諦めたように手をだらんと下げた。
「おーきーろー‼」
まだもぞもぞと布団の中に顔を埋めているツバキとカエデに叫ぶと、さらに顔を布団の中に入れた。それを引っぺがし、カエデの身体を揺さぶる。
「……アズサ、朝から元気過ぎ」
薄目を開けて眉間にシワを寄せてるカエデ。
「早く起きないと卒業式に遅刻するよ‼」