キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
「みんなに1番に報告したくて、大揮君用事あるのに来てもらったんだ」


はにかむ笑顔が眩しくて、つい眼を細めてしまいそうになる。


「でもでも、サクラから一言も好きな人がいるとか聞いたことなかったよ」


カエデがテーブルの上の水が入ったグラスを零しそうになるくらいサクラに詰め寄る。

ツバキもカエデの言葉を受けて頷く。


「私もね、告白されるまで自分の気持ちがわからなかったの。……だって好きって気持ちが初めてだから」


真っ赤になりながら俯き語尾を小さくするサクラ。

そして続ける。


「大揮君ね。私と同じで保育士目指してて、うちのクラスでただ一人の男の子なんだ。

でも凄く真面目で、本当に子供が好きみたいで居心地悪いはずなのにサボらず毎日講義も出てて。

たまたま講義の時隣になって話すようになってから仲良くなったんだけど、すっごく話しやすくて」


ホウッと幸せそうなため息を吐き、思い出に浸ってるようなサクラ。
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