キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
「それからは少しずつ話す機会増えていって昨日告白されたんだ」


手に顔を埋めて恥じらう姿がほほえましいサクラの恋バナは、私たちも初体験で初々しい。


「でもでも今まで告られても断り続けてたじゃん!決め手はなに!?」


さっきと同じく『でも』を二回言うカエデは、まだサクラに彼氏が出来たのを信じられないみたい。


高校の時でさえ、数多の男たちを沈めてきたのを思い出す。きっとサクラなら幼少時代からモテていたんだろう。

それを見て来たカエデが信じられないのも納得。


「なんかね……大揮君って純粋なの。それに……」

「「「それに!?」」」


声が揃った私たちを見て、サクラはフッと笑いを零す。


「私の『中身』を見てくれてる気が初めてしたんだ」


少しだけ寂しそうな笑顔を一瞬見せたサクラ。

それを見逃さない私。
たぶんカエデとツバキも。


だから私たちはサクラの一言に言葉を失う。

サクラは決して自惚れるような子じゃない。ただ現実問題として、サクラの容姿だけで告白してきた男の子が多いのはサクラも知っている。
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