キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
「昼から陽亮と出掛けて、夜はサクラたちと会うよ」


サクサクのトーストをかじると香ばしい味が口いっぱいに広がる。


「忙しいわね」

「まあね」


ゆったりとした時間を充分に過ごし、陽亮とのデートの為の準備を始めた。


メイクは大学に入ってからは少しだけ大人っぽいものになり、服装もかなり変わった。

周りの友達の影響もあるし、一歩ずつ大人になって行きたいって気持ちの現れもある。


少しずつ、少しずつ。



開け放たれたカーテンの外の太陽が真上に昇った頃、また不意にスマホが鳴った。
今度は聞きなれた音で、着信だとわかる。


時計を見ると、陽亮と遊ぶ時間が近い。

陽亮かな?


そう思いディスプレイを見ると、カエデの名前が映しだされていた。


――カエデ?
どうしたんだろう?
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