キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて

「もっしー!どした？彼氏と喧嘩でもした？」


カエデから電話があるってそれくらいのことしか浮かばない私は、カエデから聞くこれからの内容も知らずにテンションがハイなまま出た。


『っっう……』


受話器の向こうから漏れ出る声が泣いているようで、何かあると察知した私は姿勢を正して今度は真面目に聞く。


「カエデ、泣いてるの？何かあった？」

『……が……』

「え？聞こえないよ。何？もう一度言ってくれる？」


鳴咽混じりのカエデの声が、何故だか不安にさせる。ドクンドクンと心臓が高く鳴り、それを静めるようわざと冷静を装った。



『サ……クラが事故、に遭っ……て……』


ドクンドク……


『……………………即死、だって』


ドクン‼‼

大きく鳴った心臓が止まったかのようになり、私の思考も停止させる。


カエデ、今……なんて？

サクラが、死……？


え？


震える手でスマホを握り、耳に押し付けてカエデの声を、言葉を漏らさないようにした。