キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
席にツバキとカエデと並んで座り、辺りを見渡す。


通夜の会場となる部屋の前の中央に掲げられたサクラの遺影。キラキラ光る笑顔で私たちに微笑みかけている。

そしてゆっくり視線を落としていくと、違和感を感じた。その正体はサクラが中にいるはずの棺桶が妙に小さいということ。


隣のツバキがハッと息を飲み、何かに気が付いたらしい。不安げな眼差しを向けると、ツバキは棺桶から視線を外すよう俯き小さく呟いた。


「トラックにぶつけられた被害が大きくて、サクラたちの乗ってた車はぺしゃんこだったって……」


唇を噛み、それ以上は何も言わない……言えないんだと思う。

私はもう一度棺桶に眼を向ける。


「嘘だよね?だってあんなに小さいよ?サクラがいくら小さいからってあんなのに入れるわけないじゃん……」

「アズサ……」


ツバキが苦しそうに名を呼ぶ声も耳に入ってこない。


「だから何かの間違いだよね?サクラじゃないよ、きっとさ」


遺影を見て現実なんだと頭ではわかってるはずなのに、認めたくない。


「嘘だよ……嘘なんだよね」

「アズサ‼」


カエデの声で身体がビクッとし、静かにゆっくりとカエデの方へ顔を向けた。
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