キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて


通夜が終わり、人がまばらになるのを待ち、私たちはサクラの両親の元へ向かった。

いろいろな人がサクラの両親へ言葉をかけに行き、丁寧にお辞儀をするサクラのお父さん。


人がいなくなったのを見計らいサクラの両親に話しかけた。


「あの、この度は……」


そう言い頭を下げると肩に手を置かれ、見上げるとサクラのお父さんの寂しそうな顔があった。


私は伝えなければ、謝らなければならないことがある。サクラに……サクラの両親に。


「あの、こんなことになって本当に申し訳ありません‼」


深く深く頭を下げると、両側にいたツバキとカエデも同じく深く頭を下げた。



「……三人共、頭を上げて下さい。サクラがこんな事になったのは貴女たちの所為ではないよ。

旅行へ行く際にアズサちゃんの家に泊まると行って出て行ったのに、実際は彼氏と旅行だったなんて……

確かにそこは嘘をつかれていたのはショックだが……」


ズキンと罪悪感が私の心臓を締め付ける。

もしも、サクラの旅行を止めていたら。
もしも、車ではなく電車での移動を勧めていたら。


思えば思うほど、『何故あの時』とばかり後悔してしまう。


「だがね。最終的に決めたのはサクラだ。君達は何も悪くないよ。寧ろサクラと友達でいてくれて感謝したいくらいだ。ありがとう」


哀しい微笑みでサクラのお父さんは心に響く優しい声で言う。その隣でサクラのお母さんが泣きながら頭を下げてくれた。


後悔はまだ残っているけど、サクラの両親の優しさでほんの少し心が軽くなった。


さすがは天使を産んだ親だけあるね、サクラ。貴女の両親は貴女に負けないくらい素敵な人たちだよ。
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