キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
今も輝く笑顔
サクラを失ってから過ぎ去る時間は早くもあり、気の遠くなる程長くもあった。
凍える冬を暖かくさせる笑顔もなく、蒸し暑い夏をカラッと笑う声もない。
せわしなく過ぎる毎日を、寂しさを埋めるように必死に過ごしていた。
カエデとツバキも勉強と仕事に追われ、会う機会も減った。
というより、私たちは意図的に回数を誰ともなく減らした。
四人で一つ。
それが私たちの暗黙の了解であり誇りでもあったから。
欠けたピースが大き過ぎて形を成さないように、サクラのいない私たちもまた形を成さなかったから。
一緒に居れば厭でも思い知らされるサクラの大きさ。サクラという存在の偉大さ。
会えば楽しいし笑うこともあるけど、ふとした瞬間に空虚感を肌で心で感じてしまうのは私だけではないみたい。
笑いが溢れたあとの沈黙に耐えれる程の強さは、悲しいけれどまだ培われてなかった。