キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
「やっぱ用事出来たからゴメン、私行けない!」


満面の笑みで明るく断る私を見て、陽亮は肩を竦めた。


「そんな気ぃーしてた」


断られたのに陽亮は嬉しそうで、誰からだった?とか余計なことを聞かないのは全て見透かされているみたい。


「そのかわり‼今日は覚悟しろよ?たっぷり二日分いただくから」

「何よ、その二日分って」

「今日と成人式の日の分に決まってるだろ?」


ニヤッと笑った顔に背筋が凍る。

明日の朝が怖い。
絶対足腰立たない気がする……


「拒否権は」
「ない‼」


きっぱり言われ、いつもの如く負けを認めた。



……明日はまともに立てないのを覚悟しなきゃ。

クリスマスの飾りや特有の雰囲気を楽しむ余裕もなく、私はズルズルと引きずられ陽亮の部屋で軟禁状態になったのは言うまでもない……。

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