キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
エピローグ
私は、息を小さく吐き長い長い昔話を終えた。
カランと音を立て、何杯目かになった空のグラスの氷が音を立てる。
「そんなことがあったんだね」
私の話に引き込まれていたメグミたちはうっすらと涙で濡れた眼を拭っている。
「しんみりしちゃってごめんね」
メグミにハンカチを渡しながら、私は悲しい笑いを零した。
「……もうすぐサクラの命日だから思い出しちゃって」
一緒に来ていたミホも涙を流し、私から受け取ったハンカチをミホに渡すメグミ。受け取ったミホはハンカチを眼に押し当てた。
「でもね。サクラにはもう会えないけど、ありきたりな言葉だけど……サクラは私たちの中で生きているの」
胸に手を添えそう言うと、メグミとミホも大きく何度も頷いて私の肩を叩いた。
「そろそろ出ようか」
私はふっ切るように勢いよく席を立つ。
「話聞いてくれたから今日は奢るよ」