キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
私の困惑した顔を見て、二人が可笑しそうに笑っている。


「でしょ?ありえないよね。学校で迷うなんてさ。でもマジだよ。ププッ……、あの子ってば昔からすんごい方向感覚で……」


カエデは笑いを堪えるように口を手で押さえてはいるけど、手の隙間から見える口は堪えきれない笑いを示している。


「ほら、笑ってないで早く探しに行ってあげようよ‼」


そう言いながら、ツバキまでも笑いを堪えている。

私はというと、半信半疑で二人と一緒にサクラを探す事にした。



トイレに行ったと言っていたから、教室から一番近い女子トイレに行ってみた。といっても、廊下の角を曲がったすぐの所にある。

絶対に迷う訳がないと思える場所。



「サクラ~‼いる~?」


カエデがサクラを呼んでみたけど返事がない。


嘘でしょ?
じゃあ他のクラスに遊びに行ってるんだよ‼そうに違いない‼‼


でも二人はそうは思ってないらしく、適当に歩き回る。

< 34 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop