キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて

授業が間もなく始まる時間が迫って来たので、私達は自分の教室の方に戻る事にした。


戻りながらもサクラの姿を探したけれど、やはり見付からない。私はどうしても気になっていた事を、教室への道のりの途中に聞いてみた。


「ねえ、昨日言ってたのって、この事?」


二人は私のいきなりの問いかけに不思議そうな顔をしていたけど、私の考えがわかったみたいでツバキが答えてくれた。


「あぁ、サクラの事?確かに方向音痴ってのもあるよ」


やっぱり‼‼

しっかりしてそうなのに、抜けてると言うか、有り得ない行動を取るなんて変わってるもんね……


「でも、それだけじゃなくって、サクラってばね……」


えっ???
それだけじゃないの?

もっと他になんかあるの?
カエデ‼途中で止めるのやめて~


私の疑問とカエデの続きの言葉を遮るように、聞き覚えのある可愛らしい声が聞こえてきた。


「カエデ~‼ツバキ~~‼」

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