キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
声のする方を見ると、私達の探していた張本人の姿……サクラが手を振りながら私達のもとへ走ってくるのが見えた。


「よかった~。二人の姿が見えた時は、神様に感謝したよ」


神様って、オーバーな。
でもサクラが言うとおかしく聞こえないのがすごい。


「どこまで行ってたの?探したんだよ‼」


カエデが腰に手を当て、ヤレヤレ困った子だよと顔に書いてあるのが見える。


「ごめん……。あっちの校舎まで行ってたみたい」


サクラの指を指す方を見ると、特別教室がある別校舎を指していた。どうやら校舎を結ぶ通路を渡ってしまっていたらしい。


方向音痴もここまで来ると芸術だ。ある意味才能と言っていいかも。

なんて、変に感動をしてしまった。


「ごめんね。アズサちゃんも一緒に探してくれたんだね」


サクラは私の方を向き両手を合わせ、心底悪かったって書いてある顔を向ける。

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