キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
第1章
桜並木の出逢い
私は鷹居アズサ。
中学三年の一年間、正確には半年程だけどお世辞にも良いとは言えない頭をフル回転させ受験戦争を闘った。
雨の日も。風の日も。時には槍が降っても毎日、毎日。闘いの末、勝ち抜いた私はT高校に見事合格‼
受験勉強……思い出すだけで、寝不足になりそう。
私の入学を決めた高校は、隣の市にある為自転車で30分くらいの距離がある。
市内にも幾つか高校はあるけれど、敢えて遠くの高校を希望した。
友達を増やしたかったという単純な理由で。
距離はかなりあるが、中学時代テニス部で鍛えた脚力で下見の際に20分で行ける事は実証済み。
家から学校まで往復したけれど、休み無しで自転車をかっ飛ばした結果、行きも帰りもジャスト20分。
間違いない‼
だから、朝は慌てて行く必要もないから寝坊しても結構余裕だったりする。