キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
ヤバイ……‼
このままでは彼氏どころじゃないかも。
だって未だにクラスの男子の半数と話したことすらないもん。


カッコイイ男の子達はいっぱいいるんだけど、いつも取り巻きの女の子に囲まれてて話し掛ける隙がない。


私はこのまま彼氏のいない高校生活を送るの?

そんなのイヤーー‼


青ざめたり、哀しみに暮れたりして百面相を一人でしている私を見兼ねて、カエデが話し掛けてきた。


「アズサってば、マジでどーしたの?彼氏がどうとかって……」


ハッ‼
また自分の世界に浸ってしまって、みんなをほったらかしていた事に気付く。


「私……彼氏が欲しい‼‼誰か紹介してよぉ~‼」


少し半泣きで訴えかける私に、みんなはドンビキ。でも、そんな三人のすこーし冷たい視線にもめげない。


「ツバキの彼氏って年上だよね?私も出来たら年上がいいんだけど、コンパとか開いてよ‼」

「い、いいけど。その前にアズサ。自分の顔を鏡で見た方がいいって。その顔じゃ百年の恋も冷めるよ」

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