キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
私が落ち着きを取り戻すと、何で泣いてしまったのかツバキに聞かれた。


みんなに、とても失礼な事を考えてしまっていたから、言うのを躊躇った。だけど『何でもない』じゃ通らない。思いっ切り泣いちゃったからね……。

だから、今までみんなといて少しだけ寂しかった事。そして、サクラが自分の事を話してくれないのが悲しかった事も話した。


私が話している間、カエデとサクラは何か言いたげな仕草を見せたけれど、その度にツバキが二人を静止してくれる。


私も話を止めてしまうと頭の中のモヤモヤが霧となって出て行ってしまって上手く話せなくなりそうだったから、ツバキが止めてくれたのが有り難い。

話し出したら一気に話した方が気が楽だから。


それでも出来るだけみんなを責めているのではなく、ただ寂しかったって事を伝えられているか不安だった。


「サクラってば、早く言わないからアズサが不安がってるじゃん‼」


カエデがサクラの頬をプニプニ人差し指で突きながら言う。

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