キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
「だから違うもん‼そーゆー事じゃなくって‼」


サクラはまたも頬をプクッと膨らませ、少しだけ眉間にシワを寄せカエデに食ってかかる。

それでもサクラのキャラがそうさせているのか、全く怒って見えないのが凄い所だ。


カエデもカエデで軽くサクラをあしらい、ツバキはこんな二人のやり取りはいつもの事だと言わんばかりに、仲裁には入らない。


それでも私はサクラの話を初めて聞くので、混乱しつつもサクラを深く知るチャンスだと思い何とか話を聞いていった。


サクラの話と時々茶化すカエデと、それに修正を加えるツバキの話をまとめると、サクラは今まで彼氏はなし。

こんなに可愛いのにもったいない……


好きな人もゼロ。
タイプは王子様……ここが1番のポイントなんだけど。


「ねっ、サクラって変わってるよね?最初に言ってた『そのうちわかる』の意味もわかったでしょ?」


う~ん。
カエデの言う通り、入学当初から気になっていたサクラの謎は解けたんだけど……

でも腑に落ちない部分もある。


確かにちょっと変わってはいるけれど、私の知る限り、サクラの性格から言うと『王子様』って言うのはサクラをずっと好きでいる人だって事だと思う。
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