キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
階下で見守るサクラたちを後に、屋上へ続く階段へと一歩を踏み出す。

気が付けば辺りには誰もいないこの辺り。たぶん『噂』のせいだろう。


やだな~、やっぱり止めとけばよかったかも……


階段を昇るにつれ、変な事を聞いたせいか、ひんやりとした空気が漂っているように思える。

他の場所に比べ、温度が低く感じるのは気のせい?


いまさらながら、強がって様子を見てくるなんて言った事を後悔する。



ゴクッ……。

階段の踊り場まで昇り、屋上までは折り返し地点。少し立ち止まり、上に続く階段を見ると、まだ扉が見えない事に気付く。


あれ?おかしいなぁ……。ここを昇れば扉があるはずなのに。


どうやらもう一度折り返した先に扉があるらしく、上にもう一つ踊り場が見え恐る恐る階段を昇って行く。


屋上を目指し、途中まで昇ったところで、何やら声がするのに気付いた。


まっ、まさかホントに幽霊??
背筋に冷たいものが走る。
< 76 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop