キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
ったく。陽亮には付き合いきれ……んよぉおぉおおぉぉ‼


陽亮から視線を外し前を向くと、一瞬鬼夜叉かと見間違えるくらいの表情をした女が‼

びっくりし過ぎて、心の中の叫びだっていうのに上ずっちゃったじゃん。


まさかとは思うけど、コイツが私の前!?
おっ、終わった……。天国から地獄とはこの事だね。最高の席かと思いきや、最悪の席へと化したね。


ハハッ……。
凹みすぎて、乾いた笑いしか出てこないよ。


目の前の鬼……もとい。
親愛なるご近所さんは、私の最も苦手とするタイプの女バージョン(男はもちろん、この恐いくらいの視線に気付いてないのんき男‼)。

菅野アカリとはね。


アカリはがっつりメークにクルクルと巻いた巻き髪。校則完全無視なチャラチャラしたアクセを首にも手にも付けている。

目はカラコンでグレーといった『今どき女子高生』のお手本みたいな子。


私はナチュラル思考なのでメイクは最近では少しはするものの、ブラウンベースのものしかしない。アクセも小さめの物が好きといった、アカリとは正反対。


しかもアカリも陽亮と同じく、男は入れ代わり立ち代わり。『男はブランド』と友達に大声で言い切っていたのもよく覚えている。
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