キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて

『俺のものにする』ってどーゆー事??




ようやくテストも終わり、結果も上々。
危ぶまれた数学も、陽亮が教えてくれた場所がビンゴで試験に出てスラスラと解けてしまった。


いや……、あれは私のヤマが当たったんだ!

陽亮に『ありがとう』の一言が未だ言えてなくて、感謝はしているものの陽亮にお礼を言えないどこまでも素直じゃない私。


そんな自分がすっごく可愛くないのに、陽亮はあれからも時々私に何かと『アズ可愛い‼』と言ってくるのが、私には理解不能。

ここ最近は陽亮の言動に振り回されっぱなしのような気がする……。






「――でさでさ、集合時間なんだけど……。ちょっとアズサ、聞いてる?」

「ふぇ?」


全く聞いてなかった私は、カエデの問い掛けにマヌケな返事しか返せない。


「『ふぇ?』じゃないよ!海行く気ないの!?」


しまった。
またぼーっとしてたみたい。


試験も終わり、夏休みに向けて海へ行く話をいつもの様に放課後四人でしていて、ミーティング中にですら陽亮の事を考えてしまっている。
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