キラキラと光り輝く、優しい笑顔に包まれて
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今日は一学期の終わりを告げ、夏休みの到来を明日から迎える記念すべき日――。
なんて格好良く言ってみたけど、ぶっちゃけ終業式の日。
サクラ達と行く海への計画も立ち、夏休みが楽しみ過ぎてカッコつけたかっただけ。退屈な校長先生の有り難いお言葉も夏休みを思えば苦ではなかった。
徳山先生も、アロハシャツを着そうな勢いで夏休みを楽しみにしているみたい。
ホームルームの時間に、教師だって事を忘れているかの様に彼女と行く海外旅行の事を話しているくらい。
普通は、夏休み中の注意事項やら、小言やらを話すのが常套。
なのに『羽目外し過ぎないように』と一言だけで済んだのは、私たち生徒にとっては拍子抜けするくらいありがたい事。
徳山先生に対して『お前がな‼』ってツッコミを心の中で入れてたのは私だけじゃないだろう。
ガヤガヤと雑談交じりの一学期最後のホームルーム。
徳山先生がやっと先生らしく「何か質問等あるか?」と聞いてきた。